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【カウンセリングからコーチングまで③】家族の問題をすべて自分が背負っていた女性の変化

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3 家族の問題をすべて自分が背負っていた女性の変化

3 家族の問題をすべて自分が背負っていた女性の変化

2026/07/31

親の体調が心配になる。

配偶者が仕事で悩んでいる。

成人した子どもが将来について迷っている。

 

家族に問題が起きると、

「私が何とかしなければならない」

「このまま放っておいたら、大変なことになる」

「家族なのだから、私が支えなければならない」

と考えてしまう方がいます。

 

 

家族を大切に思う気持ちは、とても尊いものです。

 

しかし、相手の問題まで自分が背負い続けていると、

心も体も疲れ切ってしまいます。

 

今回は、親、配偶者、成人した子どもの問題をすべて自分の責任のように感じていた方が、

カウンセリングで「なぜ自分が背負い続けてきたのか」を整理し、

コーチングを通して「自分ができること」と「自分にはできないこと」を分けられるようになった事例をご紹介します。

 

なお、個人が特定されないよう、実際の相談をもとに内容や設定を変更しています。

 

 

家族の誰かが困ると、自分の心も落ち着かなくなる

 

50代のAさんは、

家族思いで責任感の強い方でした。

 

高齢の親が体調を崩せば、

病院の予約を取り、薬の確認をし、

生活に困っていないか何度も連絡をしていました。

 

配偶者が仕事で悩んでいる様子を見せると、

「何か私にできることはないだろうか」

と考え、話を聞き、励まし、必要そうな情報を調べました。

 

 

成人した子どもが仕事や人間関係で悩むと、

「このままで大丈夫だろうか」

「何か助言をした方がよいのではないか」

「もっと早く気づいてあげればよかった」

と不安になりました。

 

 

Aさんは、

家族に何か問題が起きるたびに、

自分のことのように悩みました。

 

 

自分の仕事をしているときも、

家事をしているときも、

頭の中には家族の問題がありました。

 

「親は今日、きちんと食事を取っているだろうか」

「夫は仕事を辞めたいほど追い詰められていないだろうか」

「子どもは、この先どうするつもりなのだろうか」

家族が困っていると、自分だけが楽しく過ごすことにも罪悪感がありました。

 

 

 

助けているつもりなのに、

家族との関係が苦しくなっていった

 

Aさんは、家族のために一生懸命に動いていました。

しかし、次第に家族との関係にも苦しさが生まれていきました。

 

親には、

「体調はどうなの」

「病院には行ったの」

「薬は忘れずに飲んでいるの」

と何度も確認してしまいます。

 

親から、

「大丈夫だから、そんなに心配しなくていい」

と言われても、安心できません。

 

 

配偶者に対しても、

「無理をしない方がいい」

「上司に相談した方がいい」

「転職も考えた方がいいのではないか」

と、次々に助言をしました。

 

 

しかし配偶者から、

「今は何も言わずに聞いてほしい」

と言われることもありました。

 

 

成人した子どもには、

「これからどうするの」

「早く決めた方がいいのではないか」

「困る前に行動した方がいい」

と声をかけていました。

 

 

すると子どもから、

「自分のことだから、自分で考える」

と強く言われることもありました。

 

 

Aさんは、

「心配しているだけなのに、

 なぜ分かってもらえないのだろう」

と傷つきました。

 

同時に、

「私の関わり方が悪いのだろうか」

と自分を責めました。

 

 

 

家族の問題が解決しないと、

自分の力不足だと感じていた

 

Aさんには、

「家族が困っているなら、

 私が助けなければならない」

という強い思いがありました。

 

家族の問題が解決しないと、

「私の支え方が足りない」

「もっとよい方法を考えなければならない」

「私がしっかりしなければ、

 家族がばらばらになってしまう」

と感じていました。

 

そのため、家族から相談されていないことにも

先回りして動いていました。

 

相手が何を考えているのかを想像し、

必要そうなことを調べ、失敗しないように助言する。

 

家族が自分の思うように動かないと、

さらに心配が強くなります。

 

そして、

「どうして言った通りにしてくれないのだろう」

という苛立ちも生まれていました。

 

 

 

その一方で、

「家族のことなのに、腹を立てる自分は冷たい」

と、また自分を責めていました。

 

Aさんは、家族を助けようとすればするほど、

心の余裕を失っていきました。

 

 

 

最初から「放っておきましょう」とは伝えません

 

このような相談に対して、

「それは家族の問題です」

「もう放っておけばよいのです」

と伝えるだけでは、Aさんの苦しさは軽くなりません。

 

Aさんは、家族を見捨てたいわけではありません。

 

家族が困っているのに、

何もしない自分になることが怖いのです。

 

 

そのためカウンセリングでは、

まずAさんがなぜ家族の問題をこれほど背負うようになったのかを丁寧に整理していきました。

 

家族に問題が起きると、どのような気持ちになるのか。

何もしなかったら、どのようなことが起きると思っているのか。

家族の中で、どのような役割を担ってきたのか。

これまで、周囲の期待に応えようとしてきた経験はないか。

 

 

話をしていく中で、Aさんは、

「家族の中で、私がしっかり

 しなければならないと思ってきました」

と話しました。

 

 

「自分が支えなければならない」と思ってきた理由

 

Aさんは、子どものころから、

周囲の様子をよく見て行動する人でした。

 

家族が忙しそうにしていると、

自分のことは後回しにして手伝いました。

 

親が困っていると、

自分が心配をかけないように振る舞いました。

 

誰かの機嫌が悪いと、

「自分にできることはないか」

と考えてきました。

 

その中で、

「私がしっかりしていれば、家族はうまくいく」

「困っている人を助けるのが、自分の役割だ」

という考え方が身についていったのです。

 

 

この考え方は、これまでAさんが家族を支えるうえで役立ったこともありました。

Aさんがいたから、家族が助かった場面もあったでしょう。

 

しかし、いつも自分が支える側でいると、

自分の疲れや苦しさに気づきにくくなります。

 

また、相手が自分で考え、

選び、行動する機会まで奪ってしまうことがあります。

 

 

Aさんは、

「私は家族を助けているつもりでしたが、

 家族が困ることに自分が耐えられなかったのかもしれません」

と気づきました。

 

 

 

相手を大切にすることと、

相手の課題を背負うことは違う

 

家族を心配することは、悪いことではありません。

話を聞くこともできます。

必要な情報を伝えることもできます。

一緒に病院へ行ったり、手続きを手伝ったりすることもあるでしょう。

 

しかし、

「相手の問題を自分が解決しなければならない」

「相手が正しい選択をするまで見届けなければならない」

と考えてしまうと、自分の役割を超えて背負うことになります。

 

たとえば、親が病院へ行くかどうかを最終的に決めるのは親です。

配偶者が仕事を続けるか、辞めるかを決めるのは配偶者です。

成人した子どもがどのような人生を選ぶかを決めるのは、その子ども自身です。

 

Aさんができるのは、

必要なときに話を聞くこと、

情報を伝えること、

本人が望む範囲で支えることです。

 

相手に代わって、

すべてを決めることではありません。

 

また、相手が自分の考えとは違う選択をしたとき、

その結果まですべてAさんが責任を負う必要はありません。

 

 

 

「助ける」と「代わりに生きる」は違います

 

Aさんは、家族を助けようとするあまり、

相手が自分で考える前に答えを伝えることが多くなっていました。

 

しかし、助言が多くなるほど、家族は、

「自分のことを信用されていない」

「自分で決めさせてもらえない」

と感じることがあります。

 

Aさんは、成人した子どもとのやり取りを振り返り、

「私は失敗しないように助言していたけれど、

 子どもからすると、自分では何も決められないと

 言われているように感じたのかもしれません」

と話しました。

 

家族を支えることは、

相手に代わって人生を決めることではありません。

 

相手が悩み、迷い、

自分で決める時間を見守ることも、支えることの一つです。

 

相手が失敗しないように先回りするのではなく、

困ったときに戻ってこられる関係をつくる。

Aさんは、少しずつその違いを理解していきました。

 

ここまでがカウンセリングの部分です

 

Aさんは、カウンセリングを通して、

「家族を助けなければならない」

という考えの背景に、

 

「自分がしっかりしなければ、

 家族がうまくいかなくなる」

という強い不安があることに気づきました。

 

また、

「家族の問題が解決しないのは、自分の力不足だ」

「自分だけが楽になることは許されない」

という思い込みも、自分を苦しくさせていました。

 

そして、

「私は家族を支えたいと思ってきた」

「同時に、家族が困る姿を見ることが怖くて、先回りしていた」

と、自分の関わり方を振り返ることができるようになりました。

 

なぜ自分が背負い続けてきたのかを整理し、

自分を責めるのではなく、その背景を理解していく。

ここまでが、カウンセリングの大切な部分です。

 

 

心が少し整ったところから、コーチングへ

 

Aさんは、次第に、

「家族を見捨てるのではなく、

 私が無理をしない関わり方を考えたい」

と話すようになりました。

 

そこで、家族の問題が起きたときに、

「自分ができること」

「相手に任せること」

「自分にはできないこと」

を一緒に整理していきました。

 

たとえば、親の体調については、

自分ができることとして、

「必要な病院の情報を伝える」

「頼まれたときには付き添う」

「定期的に様子を聞く」

ことを挙げました。

 

一方で、

「親が医師の指示に必ず従うようにさせる」

「親が健康になるまで、自分が管理する」

ことはできません。

 

 

配偶者の仕事の悩みについては、

「話を聞く」

「意見を求められたら伝える」

「必要なら相談先を一緒に探す」

ことはできます。

 

しかし、

「配偶者に代わって職場の問題を解決する」

「配偶者が後悔しない選択をさせる」

ことはできません。

 

 

成人した子どもについては、

「相談されたら話を聞く」

「本人が望めば、自分の経験を伝える」

「困ったときには助けを求めてもよいと伝える」

ことはできます。

 

しかし、

「失敗しない人生を歩ませる」

「自分の考えた通りに進ませる」

ことはできません。

 

 

 

関わる前に、三つのことを確認する

 

Aさんは、家族に何か問題が起きたとき、

すぐに動くのではなく、まず三つのことを確認することにしました。

 

一つ目は、

「これは誰の問題なのか」

ということです。

 

二つ目は、

「相手は私に何を求めているのか」

ということです。

 

三つ目は、

「私は今、どこまでなら無理なくできるのか」

ということです。

 

 

これまでのAさんは、

相手が何を求めているのかを確認する前に、

必要だと思うことを始めていました。

 

そこで、

「話を聞いてほしいのか」

「意見がほしいのか」

「何か具体的に手伝ってほしいのか」

を尋ねるようにしました。

 

たとえば配偶者が仕事の悩みを話したときには、

「今日は、ただ聞いてほしい? 

 それとも、一緒に考えた方がいい?」

と確認します。

 

成人した子どもが悩みを話したときには、

「私の考えも聞きたい? 

 それとも、今は話を聞くだけの方がいい?」

と尋ねます。

 

このように確認することで、

相手が求めていない助言を続けることが少なくなりました。

 

 

自分ができないことも、

伝えるようになった

 

Aさんは、これまで家族から頼まれると、

無理をしてでも応えようとしていました。

 

しかし、心と体に余裕がないときまで引き受けると、

あとから疲れや不満が強くなります。

 

そこで、できないことや、

すぐにはできないことも伝える練習をしました。

 

親から急に用事を頼まれたときには、

「今日は難しいけれど、明日の午後ならできます」

と伝える。

 

配偶者から長時間話を聞いてほしいと言われたときには、

「今は少し疲れているので、

夕食のあとにゆっくり聞かせてほしい」

と伝える。

 

成人した子どもからすぐに答えを求められたときには、

「私の考えは伝えられるけれど、

最後に決めるのはあなた自身だと思う」

と伝える。

 

 

できないことを伝えるのは、

家族を見捨てることではありません。

 

自分にできる範囲を正直に示すことです。

この部分が、Aさんにとって大きな課題でした。

 

 

 

実際に、すぐに助言しないで待ってみた

 

ある日、成人した子どもが、

仕事を辞めようか迷っているとAさんに話しました。

 

以前のAさんなら、

「次の仕事を決めてから辞めた方がいい」

「もう少し我慢した方がいい」

「今辞めたら将来困る」

と、すぐに助言していたでしょう。

 

しかしその日は、まず、

「今は話を聞いた方がいい? 

 それとも、私の考えも聞きたい?」

と尋ねました。

 

子どもは、

「今日は、とりあえず話を聞いてほしい」

と答えました。

 

Aさんは、途中で意見を言いたくなる気持ちを抑えながら、

子どもの話を聞きました。

 

そして最後に、

「あなたがかなり悩んでいることは分かった。

決めるまで、必要ならまた話を聞くよ」

と伝えました。

 

Aさんは、相談のあとも不安になりました。

「本当に何も言わなくてよかったのだろうか」

「間違った選択をしたらどうしよう」

という考えが浮かびました。

 

しかし、

「子どもの人生を決めるのは子ども自身」

「私は、必要なときに話を聞くことができる」

と、自分に言い聞かせました。

 

しばらくして子どもは、

自分で情報を集め、

職場の人にも相談し、

今後について考え始めました。

 

Aさんが答えを与えなくても、

子ども自身が動き出したのです。

 

 

 

親との関わり方も少しずつ変わった

 

高齢の親に対しても、

Aさんは何度も電話をして体調を確認していました。

 

しかし親からは、

「何度も聞かれると、かえって疲れる」

と言われることがありました。

 

そこでAさんは、毎日何度も連絡するのではなく、

「週に何回なら負担にならないか」

を親と話し合いました。

 

また、

「具合が悪いときには、必ず連絡してほしい」

と伝え、親自身にも助けを求める役割を持ってもらうことにしました。

 

Aさんは、

「私が常に見張っていなくても、

親にも自分で伝える力があると思えるようになりました」

と話しました。

 

家族を信用することは、

何もしないことではありません。

相手にも自分の生活を守り、

必要なときに助けを求める力があると考えることです。

 

 

 

すぐに心配しなくなったわけではありません

 

Aさんは、今でも家族に問題が起きると心配になります。

親の体調が悪いと聞けば、不安になります。

配偶者が落ち込んでいれば、何とかしてあげたいと思います。

子どもが迷っていれば、助言したくなります。

 

長い間続けてきた関わり方が、

一度ですべて変わるわけではありません。

 

それでも以前とは違い、

「今、私は相手の問題を自分の問題にしようとしている」

と気づけるようになりました。

 

そして、

「私は何を頼まれているのか」

「今、私ができることは何か」

「ここから先は、相手が考える部分ではないか」

と立ち止まれるようになりました。

 

家族のことを考え続けて眠れない日も減り、

自分の時間を持てるようになっていきました。

 

 

この事例での「成功」とは何でしょうか

 

この事例での成功は、

家族の問題がすべて解決したことではありません。

親が病気をしなくなったわけでもありません。

配偶者が仕事で悩まなくなったわけでもありません。

成人した子どもが、いつも正しい選択をするようになったわけでもありません。

 

大きく変わったのは、

家族に問題が起きたとき、

「私がすべて何とかしなければならない」

と考えなくなったことです。

 

そして、

「自分にできること」

「相手に任せること」

「自分にはできないこと」

を分けられるようになったことです。

 

以前のAさんは、家族を支えるために、

自分の心や時間を後回しにしていました。

 

今は、家族を大切にしながら、

自分の生活や気持ちも大切にできるようになっています。

 

相手の課題を背負わないことは、

冷たくなることではありません。

相手の力を信じ、自分の役割を適切な範囲に戻すことです。

 

 

 

カウンセリングからコーチングへ

 

私のカウンセリングでは、

家族の問題を抱え込んでいる方に、最初から、

「それは相手の問題です」

「もう手を出さないようにしましょう」

と行動だけを求めることはしません。

 

なぜなら、その方が家族の問題を背負ってきた背景には、

長い間大切にしてきた思いや役割があるからです。

 

まずは、

「なぜ自分が何とかしなければならないと思うのか」

「何もしないと、どのような不安が生まれるのか」

「これまで家族の中で、どのような役割を担ってきたのか」

を一緒に整理します。

 

ここがカウンセリングの部分です。

 

そして、心が少し整い、

「今までとは違う関わり方を考えたい」

という準備ができたところで、

「自分ができることは何か」

「相手に任せることは何か」

「どのような言葉で伝えるか」

「次に同じことが起きたら、どう関わるか」

を具体的に考えていきます。

 

ここに、コーチングの要素があります。

 

カウンセリングで、自分が背負い続けてきた理由を理解する。

コーチングで、これからの関わり方を具体的に決める。

この二つを、その方の心の状態に合わせてつなげていくことが大切です。

 

 

 

家族の問題を抱え込みすぎている方へ

 

親のことが心配で、頭から離れない。

配偶者の悩みを、自分が解決しなければならないと思う。

成人した子どもの選択に、つい口を出してしまう。

家族が苦しんでいるのに、自分だけ楽になることに罪悪感がある。

 

そのようなことが続いているとしたら、

あなたは家族を大切にしようとして、

相手の課題まで背負いすぎているのかもしれません。

 

 

家族を大切にすることと、

家族の人生を代わりに背負うことは違います。

 

あなたにできるのは、

話を聞くこと、

必要な情報を伝えること、

頼まれた範囲で支えることです。

 

相手の人生をすべて正しい方向へ導くことではありません。

 

まずは、

「これは誰の問題なのだろう」

「相手は私に何を求めているのだろう」

「私は今、どこまでなら無理なくできるだろう」

と考えてみてください。

 

 

すぐに答えを出さず、

相手が自分で考える時間を待つことも、

大切な支援の一つです。

 

 

オンラインカウンセリング《輝き》では、

家族の問題を一人で抱え込み、心が疲れている方が、

自分の気持ちを整理し、相手を大切にしながらも、

自分の人生を取り戻せるよう一緒に考えていきます。

 

 

 

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