「行ってみようかな」が、心を少し動かす ― 新しいことに触れる楽しさを心理学から考える
2026/09/04
今日は、妻と一緒に、
市が運営しているジムに初めて行ってきました。
2時間200円で、
いろいろな器具を使うことができます。
最初の30分ほどは、
市の職員の方が器具の使い方などを説明してくれました。
私はもともと、
あまり体を動かすのが得意なほうではありません。
自分から、
「よし、ジムに行こう」
と思っていたわけでもありません。
今回は、妻が先に予約をして、
「行ってみない?」
という感じだったので、
「それじゃあ、行ってみようかな」
となりました。
ところが、実際に行ってみると、
これが意外と楽しかったのです。
いろいろな器具を見て、
「これはどうやって使うんだろう」
「こうすると、ここに効くんだな」
と試しているうちに、いつの間にか楽しんでいました。
帰るころには、
「こういうのも悪くないな」
と思っていました。
人は「やる前」に楽しさを正確に予測できるとは限らない
今回、改めて感じたことがあります。
私たちは、何か新しいことを始める前に、
「自分には合わなそう」
「面倒そう」
「たぶん楽しくないだろう」
と予想することがあります。
ところが、実際にやってみると、
その予想と違うことがあります。
心理学では、人は未来の感情を予測するとき、
その強さや長さを正確に見積もれないことがあると考えられています。
つまり、
「行く前の自分」と
「やってみたあとの自分」は、
同じ感想になるとは限らないのです。
今回の私は、まさにそうでした。
体を動かすことにあまり自信がなくても、
実際に器具に触れてみると面白い。
新しい経験には、
やる前には分からない楽しさがあります。
脳は「新しいもの」に反応する
私は、もともと新しいものが好きです。
新しい場所。
新しい道具。
新しい仕組み。
初めて見るものに触れると、
少しワクワクします。
脳は、新しい刺激や変化に
注意を向けやすい性質があります。
初めて見るものに出会うと、
「これは何だろう」
と注意が向きます。
今回も、普段使ったことのない器具が
並んでいたことで、それ自体が刺激になりました。
「どんな動きをするんだろう」
「どこに効くんだろう」
と、一つひとつ試していく。
この「知らないものを知る」という経験には、
小さな楽しさがあります。
年齢に関係なく、
新しいものに触れることは、
心に刺激を与えてくれます。
「やる気が出たら動く」より、「動いたら気分が変わる」
今回の体験でもう一つ面白かったのは、
最初から強いやる気があったわけではなかったことです。
妻に誘われて、
「それじゃあ、行ってみようかな」
くらいでした。
それでも実際に行ってみると、
だんだん楽しくなりました。
これは行動心理学の視点から見ても興味深いところです。
私たちは、
「やる気が出たら行動する」
と考えがちです。
ところが実際には、
「まず行動することで、
あとから気分ややる気がついてくる」
ことがあります。
外に出る。
人に会う。
散歩する。
新しい店に入る。
運動してみる。
こうした行動が先にあって、そのあとに、
「意外とよかったな」
「またやってもいいな」
という気持ちが生まれることがあります。
今回の私も、
「運動したい」
という気持ちから始まったというより、
「せっかくだから行ってみよう」
という行動から始まりました。
そして、その行動が楽しさにつながりました。
最初の一歩は、自分で作らなくてもいい
今回、妻が先に予約してくれたことも大きかったと思います。
もし、
「自分で予約して、自分で時間を決めて、自分で行く」
という流れだったら、私はまだ行っていなかったかもしれません。
人は、行動を起こすまでに小さなハードルをいくつも感じます。
調べる。
予約する。
時間を決める。
準備する。
出かける。
一つひとつは小さくても、
重なると面倒になります。
今回は、妻がその最初のハードルを一つ減らしてくれました。
「予約してあるよ」
という状態だったからこそ、
「それじゃあ行ってみようかな」
になったのだと思います。
人が何かを始めるときには、
強い決意よりも、こうしたちょっとした
きっかけのほうが役立つことがあります。
一人より、誰かと一緒だからできることもある
もう一つ、
妻と一緒だったことも大きかったと思います。
初めての場所。
初めての器具。
使い方も分からない。
こういう状況は、
一人だと少し入りづらいものです。
でも、誰かと一緒だとハードルが下がります。
「分からなくても一緒に聞けばいい」
「とりあえず行ってみよう」
と思いやすくなります。
新しいことを始めるとき、
一人で全部頑張る形だけが方法ではありません。
誰かと一緒に行く。
誘ってもらう。
予約してもらう。
教えてもらう。
こうした周りの力を借りることで、
行動しやすくなることがあります。
新しい経験は、生活の中に小さな変化を作る
生活は、気づくと同じことの
繰り返しになりやすいものです。
同じ道を通り、
同じ場所に行き、
同じ人と会い、
同じことを考える。
それ自体には安心感があります。
そこに、ときどき新しいものが入ると、
少し空気が変わります。
初めての場所へ行く。
初めての料理を食べる。
初めての道を歩く。
初めての運動をする。
そうした小さな変化が、
日常に刺激を与えてくれます。
今回、私にとっては、
それが市のジムでした。
大げさな挑戦ではありません。
2時間200円のジムです。
それでも、
「意外と楽しいな」
という新しい発見がありました。
「ちょっとやってみる」くらいがちょうどいい
新しいことを始めるとき、
「これから毎週続けよう」
「健康のために頑張ろう」
と大きな目標を立てると、
かえって重くなることがあります。
今回の私のように、
「それじゃあ、行ってみようかな」
くらいでもいいのだと思います。
やってみて楽しかったら、また行く。
合わなければ、別のものを試す。
それくらいの軽さが、
新しいことを始めやすくしてくれます。
心にも、少し遊びのような余白が
あったほうがいいのかもしれません。
これも「心のエコ生活」かもしれない
私は「心のエコ生活」と
いう言葉を使っています。
心のエネルギーを、
必要以上に消耗させず、
自分にとって大切なところに使っていく。
そんな生き方です。
その中には、
「新しいことを少し試してみる」
という習慣があってもいいと思います。
考えているだけでは分からないことがあります。
行ってみて初めて分かる。
触ってみて初めて分かる。
やってみて初めて、
「自分は意外とこれが好きなんだ」
と気づくことがあります。
今日の私は、
ジムでそれを感じました。
妻の、
「行ってみない?」
という一言から始まり、
「それじゃあ行ってみようかな」
と動いてみた。
その結果、
「意外と楽しい」
という新しい発見がありました。
新しいことを始めるのに、
大きな決意はいらないのかもしれません。
「ちょっと行ってみようかな」
「一回だけやってみようかな」
そのくらいから、
心が少し動き始めることがあります。
さて、あなたには最近、
「やってみたら意外と楽しかった」
ということがありますか。
新しいものに触れる時間を少し作ってみる。
それも、毎日の心に小さな風を
入れる方法なのかもしれません。
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