オンライン・カウンセリング 《輝き》

笑顔には、人の緊張をほどく力がある ― 心理学と脳科学から考える「笑うこと」の力

  • #
お問い合わせはこちら ご予約はこちら

笑顔には、人の緊張をほどく力がある ― 心理学と脳科学から考える「笑うこと」の力

笑顔には、人の緊張をほどく力がある ― 心理学と脳科学から考える「笑うこと」の力

2026/09/03

 

最近、声を出して笑ったのはいつでしょうか。

 

テレビを見て笑った。
友人との会話で笑った。
家族の何気ない一言がおかしかった。

 

そんな小さな笑いでも、

笑ったあとは少し気持ちが軽くなることがあります。

 

悩みが残っていても、

心の中に少し余裕が生まれる。

 

そんな経験をしたことがある人も多いと思います。

 

「笑うこと」や「笑顔」には、

心理学や脳科学の視点から見ても、

心や体の状態を変える興味深い働きがあります。

 

そして私は、自分自身の経験からも、

笑顔には人の緊張をほどく力があると感じています。

 

 

2000人のホールで、体がガチガチになった

 

私は大学2年生のとき、

2000人ほど収容できるホールで演奏会に出演したことがあります。

 

アンコールの曲は、「トランペット吹きの休日」。

 

この曲は、

3人のトランペット奏者が活躍する、

とても華やかな曲です。

 

私は2番トランペットを担当しました。

 

本番に向けて、

何度も練習を重ねました。

 

3人で音を合わせ、

細かいところまで確認し、

本番に備えてきました。

 

 

ところが、

いざ本番となると、

ものすごく緊張しました。

 

2000人のお客さんがいる。

 

アンコールなので会場の期待も感じる。

 

失敗したくない。

 

 

そんな思いが重なり、

体はガチガチでした。

 

「もう無理かもしれない」

 

そんな気持ちのままステージに

上がったことを、今でも覚えています。

 

そのときです。

 

外国人指揮者の先生が、

私たち3人を見て、

 

ニコッ。

 

と笑ってくれました。

 

ほんの一瞬でした。

 

 

ところが、

その瞬間、

私の中にあった緊張がスッとほどけました。

 

肩の力が抜け、

呼吸もしやすくなり、

「大丈夫だ」

と思えたのです。

 

そして演奏が始まりました。

 

アンコールは大成功。

 

演奏が終わったあと、

3人で喜びました。

 

今でも、あのときの先生の

笑顔を覚えています。

 

 

 

言葉より先に、表情から安心を感じることがある

 

あのとき先生は、

私に何か特別な言葉をかけたわけではありません。

 

ただ、こちらを見て笑ってくれました。

 

それだけでした。

 

それでも私には、その笑顔が、

 

「大丈夫だよ」

「いつも通りやればいい」

「楽しんで」

 

そんなメッセージのように

伝わったのだと思います。

 

 

私たちは、人と関わるとき、

言葉だけを受け取っているわけではありません。

 

表情。

声の調子。

目の動き。

姿勢。

その場の雰囲気。

 

こうしたものも含めて、

相手から多くの情報を受け取っています。

 

穏やかな笑顔を見ると、

相手に対する安心感が生まれることがあります。

 

安心を感じると、

張り詰めていた心や体も

少しずつ緩みやすくなります。

 

私が大学時代に経験したのも、

そんな瞬間だったのだと思います。

 

 

 

緊張しているとき、脳は「危険」に敏感になる

 

人は強い緊張や不安を感じると、

周囲の状況に敏感になります。

 

「失敗したらどうしよう」

「うまくできるだろうか」

「みんなに見られている」

 

そんなことを考え続けると、

頭の中は心配事でいっぱいになります。

 

体にも変化が出ます。

 

肩に力が入る。

 

呼吸が浅くなる。

 

心拍が速くなる。

 

手に汗をかく。

 

まさに、

大学時代の私がそうでした。

 

そんな状態のときに、

信頼している人の穏やかな表情が目に入る。

 

すると、

「ここは大丈夫そうだ」

という感覚が生まれることがあります。

 

私にとって、

指揮者の先生の笑顔は、

強く張り詰めていた状態から

安心できる状態へ切り替わるきっかけになったのでしょう。

 

 

 

笑うと、心の緊張もゆるみやすい

 

笑顔を見ることだけでなく、

自分自身が笑うことも心の状態に影響します。

 

笑っているときには、

表情が動きます。

 

呼吸のリズムも変わります。

 

「ハハハ」と笑えば、

一度息を吐き、

そのあと自然に息を吸います。

 

体の緊張も少し緩みます。

 

頭の中で考え続ける時間から離れ、

目の前の面白いことに意識が向きます。

 

その結果、それまで占領されていた

心配事から少し距離ができます。

 

これは、

人間関係の悩みを抱えているときにも

大切なことだと思います。

 

 

 

悩んでいると、頭の中がその人でいっぱいになる

 

人間関係で悩んでいるとき、

私たちの注意は相手に集中します。

 

「嫌われたかな」

「怒っているかな」

「あの言い方はまずかったかな」

「返信が遅いけれど、何かしたかな」

 

こうして考え始めると、

頭の中がそのことでいっぱいになります。

 

相手の表情。

声のトーン。

LINEの返信。

その日の態度。

 

気になるものばかりを追い続けます。

 

そんなとき、面白いテレビを見て笑ったり、

誰かとくだらない話をしたりすると、

その瞬間だけでも注意の向きが変わります。

 

それまで心を占めていた問題から

少し離れることができます。

 

問題そのものが消えるわけではありません。

 

それでも、

「このことばかり考えていたな」

と気づけることがあります。

 

この少しの距離が、

心の余裕につながります。

 

 

 

笑顔は、人との距離を近づける

 

笑顔には、

人間関係の中でも大きな働きがあります。

 

初対面の人でも、

相手が穏やかに笑ってくれると、

 

「話しやすそうだな」

と感じることがあります。

 

職場でも家庭でも同じです。

 

話しかけた相手が柔らかい表情をしていると、

こちらも話しやすくなります。

 

反対に、緊張した表情の人を前にすると、

こちらまで緊張することがあります。

 

人の感情や表情は、周囲にも影響します。

 

だから笑顔は、

自分の気分を変えるもの。

 

そして、

周りの人の心を緩めるもの。

 

その両方の働きを持っています。

 

大学時代の私は、

まさに「周りの人の笑顔に助けられた側」でした。

 

 

 

行動から心が変わることもある

 

私たちは、

「楽しいから笑う」

と考えます。

 

もちろん、

それは自然なことです。

 

同時に、

「笑うことで、少し楽しい気分になる」

という流れもあります。

 

人の心は、

考え方だけで動いているわけではありません。

 

表情。

 

姿勢。

 

呼吸。

 

声。

 

行動。

 

こうした体の使い方も、

の状態とつながっています。

 

気持ちが沈んでいるときに、外を歩く。

 

誰かと話す。

 

好きな音楽を聴く。

 

面白い動画を見る。

 

少し笑う。

 

こうした行動が、

心の流れを変えるきっかけになることがあります。

 

「笑える気分になったら笑おう」

と待つよりも、

「少し笑えるものに触れてみよう」

という考え方もできるのです。

 

 

 

大笑いじゃなくていい

 

「笑うことが大切」と聞くと、

毎日明るく元気に笑うことを想像するかもしれません。

 

もっと小さな笑いで十分だと思います。

 

ふっと口元が緩む。

 

クスッとする。

 

昔の面白い出来事を思い出す。

 

好きな芸人を見る。

 

家族とくだらない話をする。

 

友人と昔話をして笑う。

 

そんな時間です。

 

 

私たちは悩んでいるときほど、

真面目になります。

 

考えます。

 

分析します。

 

原因を探します。

 

相手の気持ちを想像します。

 

そのたびに心のエネルギーを使っています。

 

だからこそ、一日のどこかに、

 

「少し笑える時間」

があることは、

とても大切なのだと思います。

 

 

 

笑いも「心のエコ生活」

 

私は「心のエコ生活」と

いう言葉を使っています。

 

心にも、使えるエネルギーには限りがあります。

 

人の顔色を考え続ける。

 

過去の出来事を何度も振り返る。

 

変えられないことを心配する。

 

すべての人に好かれようとする。

 

こうしたことが続けば、

心のエネルギーは少しずつ減っていきます。

 

そのエネルギーを回復

させる方法の一つとして、

 

「笑う時間」

があってもいいと思います。

 

そしてもう一つ。

 

自分が笑うだけでなく、

誰かに笑顔を向けること。

 

これも、心のエコ生活に

つながっているのかもしれません。

 

 

大学2年生だった私を救ってくれたのは、

外国人指揮者の先生の、ほんの一瞬の笑顔でした。

 

先生は、おそらく40年以上たった今でも

私がその笑顔を覚えているとは思っていないでしょう。

 

けれど私は、今でも覚えています。

 

たった一つの笑顔が、人の緊張をほどくことがある。

 

たった一つの笑顔が、人に「大丈夫」と感じさせることがある。

 

そして、その笑顔が、その人の記憶に何十年も残ることもある。

 

そう考えると、

笑顔というものは、

私たちが思っている以上に

大きな力を持っているのかもしれません。

 

今日、何回笑いましたか。

 

そして今日、

 

誰かに笑顔を向けましたか。

 

そんなことを少し意識してみるのも

「心のエコ生活」の一つだと思います。

----------------------------------------------------------------------
オンライン・カウンセリング 《輝き》
住所:埼玉県鴻巣市南2丁目
電話番号:050-1720-1859


カウンセリングで人間関係を整理

カウンセリングとコーチング

教員向けのカウンセリング

仕事に向き合うカウンセリング

不登校に悩む方のカウンセリング

----------------------------------------------------------------------

当店でご利用いただける電子決済のご案内

下記よりお選びいただけます。