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【ダメ少年、校長になる⑰】「真面目ってダメなの?」― 明るく元気な子になれなかった中学3年の私

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【ダメ少年、校長になる⑰】「真面目ってダメなの?」― 明るく元気な子になれなかった中学3年の私

【ダメ少年、校長になる⑰】「真面目ってダメなの?」― 明るく元気な子になれなかった中学3年の私

2026/11/01

 

中学1年生で吹奏楽部に入り、

トランペットを始めてから、

私は少しずつ変わっていきました。

 

最初は楽譜も十分に読めず、

思うように吹けませんでした。

 

それでも、トランペットがうまくなりたくて、

専門書を読みながら、

同じことを何度も繰り返し練習しました。

 

少しずつ音が出るようになる。

少しずつ指が動くようになる。

 

そうした小さな「できた」が、

少しずつ自信につながっていきました。

 

 

 

40点から85点へ

あるとき、大好きな音楽のテストで

40点を取ってしまいました。

 

友達から、

「吹奏楽部なのに、そんな点数なんだ」

と言われました。

 

恥ずかしかった。

悔しかった。

 

そこで私は、トランペットと同じように、

勉強でも繰り返してみることにしました。

 

分からないところを何度も読む。

覚えるまで繰り返す。

授業中の先生の言葉を聞き逃さない。

 

その結果、次のテストでは85点。

 

顧問の先生からも、

「今回、頑張ったな」

と声をかけてもらいました。

 

勉強でも、

「自分にもできることがある」

と思えるようになりました。

 

 

 

人前に立つことも、少しずつできるようになった

 

その後、学年集会では、

吹奏楽部の代表として発表をしました。

 

自分がどうして吹奏楽部に入ったのか。

どんな気持ちで練習しているのか。

 

原稿を何度も読み、何度も練習しました。

 

本番では緊張しました。

声も震えました。

 

それでも、最後まで発表することができました。

 

 

担任やほかの先生からも褒めてもらいました。

 

 

合唱コンクールでは指揮者も経験しました。

 

練習を重ねるうちに、

「ここは、もう少しこう歌ってほしい」

「みんなで気持ちを合わせよう」

と、自分の考えを伝えられるようになりました。

 

 

中学2年、3年と進む中で、私は少しずつ、

「自分にもできることがある」

と思えるようになっていました。

 

 

 

「クソまじめだね」

 

そんな中学3年生のあるときです。

 

友達から、こんなことを言われました。

 

「クソまじめだね」

 

 

私は一瞬、

「えっ?」

と思いました。

 

そして、

「真面目って、ダメなの?」

と感じました。

 

 

私は授業中、基本的には

静かに先生の話を聞いていました。

 

英語の授業の前には、

自分の席で教科書を読んで予習をしていました。

 

ほかの授業でも、できるだけみんなから

遅れないように準備したり、移動したりしていました。

 

私にとっては、それが普通でした。

 

 

でも、周りを見ると違いました。

 

休み時間になると、友達同士で話す。

 

ふざけ合う。

 

外へ遊びに行く。

 

楽しそうに笑っている。

 

 

私は友達がいなかったわけではありません。

でも、一人でいる方が気持ちは楽でした。

 

 

 

「明るく元気な子」が、いい子なのか?

 

学校にはよく、

「明るく元気な子」

「何でも頑張る子」

といった教育目標が掲げられています。

 

もちろん、明るく元気なことは素晴らしいことです。

 

でも、当時の私は、そんな言葉を見るたびに、

 

「明るくないといけないのかな」

「元気に外で遊ぶ子じゃないとダメなのかな」

と思っていました。

 

 

私は、いわゆる「元気な子」

ではありませんでした。

 

人前で大きな声を出すタイプでもない。

 

休み時間にいつも誰かと騒ぐタイプでもない。

 

運動も得意ではない。

 

 

どちらかといえば、

静かに一人で何かをしている方が好きでした。

 

 

周りから見れば、

 

「暗い子」

「おとなしい子」

「真面目すぎる子」

に見えていたのかもしれません。

 

 

 

明るい子が、うらやましかった

 

私は、明るい子を見ると、

「いいなあ」

と思っていました。

 

誰とでも自然に話せる。

 

みんなの輪の中にすっと入れる。

 

冗談を言って笑わせる。

 

そういう子がうらやましかった。

 

「自分も、ああなりたい」

と思いました。

 

 

 

でも、なかなかなれません。

 

無理に話そうとしても疲れる。

 

人の中にずっといると疲れる。

 

一人になるとホッとする。

 

そんな自分を見ながら、

「どうして自分は、

 みんなみたいになれないんだろう」

と思うことがありました。

 

 

 

人には、それぞれ違う「気質」がある

 

今、心理学の視点から振り返ると、

当時の自分に伝えたいことがあります。

 

人には、生まれ持った気質の違いがあります。

 

人と一緒にいることで元気になる人もいれば、

一人でいることで心が落ち着く人もいます。

 

 

刺激の多い場所が好きな人もいれば、

静かな環境の方が力を発揮できる人もいます。

 

 

心理学では、こうした違いを外向性・内向性などの

観点から捉えることがあります。

 

内向的だから悪い。

外向的だから良い。

というものではありません。

 

 

それぞれに特徴があるだけです。

 

当時の私は、

「一人でいる方が楽」

という自分の性質を、

「自分は暗いからダメなんだ」

と受け取っていたところがあったのでしょう。

 

 

 

「理想の自分」と「本当の自分」

 

もう一つ、当時の私の中には、

「こういう人にならなければ」

という理想がありました。

 

明るい。

元気。

友達が多い。

誰とでも話せる。

 

そういう自分になりたかった。

 

 

心理学では、自分が「こうなりたい」と

思う姿を理想自己と呼ぶことがあります。

 

 

一方で、実際の自分は、

静かな方が好き。

 

一人でいる方が楽。

 

慎重。

 

真面目。

 

人の目を気にしやすい。

 

この「理想の自分」と

「実際の自分」の差が大きいと、

「こんな自分ではダメだ」

という気持ちが生まれやすくなります。

 

私は、まさにその間で悩んでいたのだと思います。

 

 

 

「クソまじめ」という言葉が気になった理由

 

友達から、

「クソまじめだね」

と言われたとき、

なぜ私はそれほど気になったのでしょう。

 

おそらく、自分でも、

「自分は真面目すぎるのではないか」

と思っていたからでしょう。

 

 

人は、自分が気にしている部分を指摘されると、

強く反応することがあります。

 

本当は、

「真面目で何が悪い」

と言えればよかったのかもしれません。

 

でも、当時の私は、

「真面目って、かっこ悪いことなのかな」

「もっとみんなみたいにしなければいけないのかな」

と考えました。

 

 

 

でも、「真面目さ」はその後の自分を支えていた

 

今振り返ると、不思議なものです。

 

当時、少し嫌だった「真面目さ」。

 

 

でも、その真面目さが、

 

トランペットを何度も練習する力になりました。

 

40点だった音楽のテストを、

85点まで上げる力にもなりました。

 

発表の原稿を何度も読む力にもなりました。

 

分からないことを、

分かるまで繰り返す力にもなりました。

 

 

当時の私は、

「もっと明るくなりたい」

と思っていました。

 

でも、人生を振り返ると、

自分を変えたのは、

明るさよりも、

真面目に繰り返す力だった

ようにも思います。

 

 

 

性格は、「直すもの」ではなく「生かすもの」かもしれない

 

もちろん、苦手なことを少しずつ練習していくことはできます。

 

私自身、人前に立つことは少しずつできるようになりました。

 

人と話すことも経験を重ねました。

 

でも、

「内向的な自分を、

 外向的な人に変えなければならない」

ということではありません。

 

自分の特徴を知る。

 

その特徴の良さを生かす。

 

必要なところだけ、少しずつ広げていく。

 

 

今は、その方が自然なのではないかと思っています。

 

静かだからこそ、

人の話をよく聞けることがあります。

 

慎重だからこそ、

丁寧に考えられることがあります。

 

真面目だからこそ、

地道に続けられることがあります。

 

一人で過ごせるからこそ、

自分で考える時間を持つこともできます。

 

性格には、見る方向によって長所にも

短所にもなる部分があります。

 

 

 

今なら、あの頃の自分にこう言いたい

 

「クソまじめだね」

と言われて、

「真面目ってダメなの?」

と考えていた中学3年生の自分。

 

今なら、こう言いたいです。

 

「無理に明るくならなくてもいいよ」

 

「みんなと同じように休み時間を過ごさなくてもいい」

 

「一人でいる方が楽なら、それもあなたの性質なんだよ」

 

 

そして、

「真面目さは、これからのあなたを支える大切な力になるよ」

と伝えたいと思います。

 

 

 

あなたの人生も、心理学の視点から振り返ることができます

 

今、

「もっと明るくならなければ」

「もっと人付き合いが上手にならなければ」

「こんな性格ではダメだ」

と、自分を変えようとして

苦しくなっている方もいるかもしれません。

 

 

でも、本当に全部変える必要があるのでしょうか。

 

その性格には、これまで自分を

支えてきた部分もあるかもしれません。

 

自分の人生を振り返ると、

「嫌だと思っていた自分の特徴が、

 実は自分の力になっていた」

ということに気づく場合があります。

 

 

私のカウンセリングでも、

ご自身の生い立ちから現在までを一緒に振り返りながら、

心理学などの視点を取り入れて、

今の人間関係や生きづらさとのつながりを整理していくことができます。

 

あなたの人生も、心理学の視点から振り返ってみませんか。

 

自分のこれまでを知ることは、

これからの自分を知ることにもつながります。

 

 

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